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「レッスン1クリア?」 「そう、レッスン1のお題はズバリ霊力を上げること、だ」 男が言うには、私の今の状態は魂魄と同じらしかった。この状態で霊力を高めることがこのレッスン1のお題だったようで。霊力というものは魂魄の消滅の危機に瀕したときに最も上昇しやすいらしく。『最初の一撃をかわせるかどうか』 それが霊力を上げるためには重要なことであったらしい・・・が。私の霊力を上げるためにはやむを得なかったと彼は言うけれど。その割には本気で私を殺す気でかかっていたような気がするのは気のせいだろうか。じいっとは男を睨んだが男はまったく気にもしていない様子で。 「お前は見事オレの攻撃を避けただろう?だからこれでレッスン1はクリアだ、」 良かったな。とわはははと男はの頭を乱暴にぐしゃぐしゃと撫でた。しかし、霊力が上がったと言われて、自分の身体を見てみたけれどどこも変わった様子はなく。かといって何か感じるようになったかと思えばそうでもない。一体自分の中の何が変化したというのだろう。・・・・いやいやちょっと待った。それよりも気になることが一つだけ。 「はい!質問です!」 「何だ、」 「もし最初の一撃がかわせていなかったら・・・」 「まあオレのパンチに当たって死んでいただろうな、」 「(こ、こいつ・・・!!!!飄々と・・!!)」 「まあいいじゃないか、これでお前の霊力は高まったわけだし、このまま」 「・・・ちょっと休憩ですか?」 「まさか、」 このままレッスン2のスタートだ。 「なッ・・・!!!!!」 そう彼がにやりと意地悪く微笑んだのと。穴から這い出た闇が私を取り込むのは本当に同時のことだった。 ―――嘘。私、死んでしまうの? 深淵な闇が自分を取り巻くのを呆然と眺めながら・・・・悲鳴をあげるよりも先に、咄嗟に思い浮かんだのは――・・・愛しい愛しい彼の顔。 「・・・い、ちご・・・・」 「・・・・・ 、 ?」 「どうした一護、」 「いや、」 今、一瞬の声が聴こえたような気がした。気のせいか。でも、胸騒ぎがどういうわけか止まらなかった。何だかの存在がどこか遠くに行ってしまったような、そんな気がしてたまらなくて。その考えを拭い去るように、あの時、を抱きしめた温もりを確かめるように一護はぎゅっと手を握りしめた。 「行くぞ、」 「・・・・ああ、」 気のせいだよ、な。一護は自分の考えを否定するかのように頭を振った。そう。きっと自分の思い過ごしに違いない。大丈夫。がいなくなるなんて、そんなことない。きっと自分が家に帰ったら、また呆れたような。困ったような。でもどこか温かくてほっとするような優しい笑顔で迎えてくれるはず。 なあ、。 一護は願わずにはいられなかった。 なあ、。頼むから。頼むから。お前だけは何も変わらず。そのままで。そのままのお前でいいから・・・・俺の側にいてくれ。ただ、側にいてくれるだけでいいから。 「・・・・ 、」 それ以上は何も望まないから。 だから、ずっと俺の側に。 けれど、俺の願いは空しく。はその日から忽然と姿を消したのだ。 |