003 il lupo e I'agnello

狼 と 小羊









「リーウー、いつまで寝ぼけてるんだって」
「んぁー・・・?」
「あーあー・・・ダメだこりゃ、血の飲み過ぎで完全に酔ってる、」


まるで酔ったかのように頬が紅潮しているリウ、呼ばれた生徒を見て、シャバックと、と呼ばれた青年は諦めにも似た溜め息を吐いた。この人も見かけない生徒だ、とは上がった息を落ち着かせながら思う。人の良さそうな、優しい笑み。面倒見がいいんだろうな・・・上級生かな?そんなことを考えていると、じいっとしばらく見てしまっていたのか、ぱちり、とシャバックと目が合った。


「あー・・・ほんっと、ごめんなーうちのリウがなんか変なことやらかしちゃって・・ビックリしたよな?」
「(うちの?)・・・・あー、はあ、まあ変態かと思いました」
「あははは!!!だよなー!・・・あ、俺は二年のシャバックって言うんだけど、あんたは?」
「・・・・一年の、です」
・・・ね、まあ、色々聞きたいことあると思うんだけど、今日は見逃してやって」


本当にごめんなー。あとで、リウに説明と謝罪をさせにいくからさ。とシャバックは申し訳なさそうに、笑う。何の説明だ。人の指を舐めたことに何か理由があるのか、とは思う。血を飲んだことによって、何だか酔っぱらいみたいに真っ赤になってるリウ君の状態が何か関係あるのだろうか(眠たいのか彼は座って壁に頭を預けている)(本当に酔っ払いだ)・・・だめだ。刺激的なシーンを間近で見てしまったせいか、頭が上手く回らない。現状に感情が追い付いていっていない。参ったなー・・・。は溜め息を一つ。 どうしよう。 まだ こんなに 心臓が どきどき して る 。


「・・・・ふーん、」
「?何ですか?」
「そんなに刺激的だった?」
「え?」
「・・・ココ、すっげー鳴ってる、」


聴こえる。トン、とシャバックはすらりと長い指先をの胸にあてた。そ、そんなに!?心を読まれたようでかあっと顔に血が集まる感覚がした。恥ずかしい。恐らく顔が真っ赤であろう私の様子を見てシャバックは、にこ、と人の良さそうな笑みを浮かべた。何だかその優しい笑顔に トクン と大きく心臓が鳴って、少しほっとした。次の、瞬間。


「・・・んー、我慢しようと思ったけど、やっぱ無理か、」


小さく何かを呟いて。シャバックは何を思ったのか突然、乱暴な動作での腕を掴んだのだ。


「・・・な、!」
「・・・ああ、確かに、あんたの血、甘い」


これは、癖になるかも。ぺろり、と一舐め。悪戯が成功した子どものように、にや、と笑ったシャバック先輩。そして雰囲気一転。じゃーまたな。爽やかな笑顔を浮かべながら、ポンポンとの頭を撫でて。おーい、 リウ!帰るぞー! んー・・・ そんな会話をして。リウ君をずるずると引きずりながら、シャバックはまるで嵐のように立ち去った。



それは何が起きたのか分からないほどの一瞬の出来事。