ドリーム小説



 「ねえ、…」

 「な、に」

 「どうして僕と目を合わさないの?」


  背中に冷たい壁の感触がひやりと感じる

  目の前には秋の端正な顔がにこりと自分に微笑んでいて、顔の真横にはすらりと伸びた白い細い手が脱出口を塞いでいた

  

 「あ、き」

 「傷付くんだよねぇ…凄く」


 
  普段と違って低い響きを持つ秋の声がすぐ耳もとで聞こえてぞくりと身体が震える

  その反応を面白がっているようで、秋はの耳たぶにそっと口で触れて甘噛みをした

  ぴりとした電流が身体全体を走り、何とも言いがたい感触に頭の芯がぼうっとする



 「…やっ…」

 「嫌なの?こんなに感じているのに」



  の首に顔を埋めていた秋が顔を上げる

  自分を見る彼の表情が何とも艶やかで妖艶で、再びぞくりと身体を震わせた



 「ねえ、…」

 「…っ…」

 「これ以上ここでコトを進めて欲しい?」
 
 「い、や…!」

 「じゃあ答えてよ、どうして僕と目を合わせようとしないの」

 「それ、は」

 「じゃあ当ててあげようか」



  ゆっくりと慣れた手つきで秋はの頬を優しく撫でた











 「僕が買っておいた春日井のラムネを飲んだのはでしょ」










  

 「ばれてましたか…!」

 「当たり前、態度に出すぎだよ、

 「うっ」

 「ずっと僕と目を合わせてくれないんだもの、結構傷付いたよ?」

 「ご、ごめ…!」

 「あーあ、硝子のように繊細な僕の心はちょっとやそっとじゃ癒されないよ」

 「…何がお望み?」

 「それはもうさっきの続きで慰めても…」

 「今すぐ新しいのを買って来まーす!!



  秋の腕をするりと抜け出して、は脱兎のごとく部屋を飛び出した




 「からかい過ぎですよ、秋」

 「僕はいつでも本気だよ?」




  エンジェルスマイルを浮かべながらさらりと当然のごとく言う秋に、座木が溜め息をついたのは言うまでもないこと






  目 が 合 わ せ ら れ な い の は