ドリー夢小説
ある日曜日の午後の昼下がり。
少し小腹が空いてきた頃、座木の手作りイチゴショートケーキの甘い匂いが鼻をくすぐる。
生クリームのとろけるような舌触り、イチゴの甘酸っぱい味、スポンジの生地の柔らかさ、それらがすべて鮮明に思い出されて頬が緩む。
気持ち悪い、と秋には言われたけれども甘いものが大好きなにとって、座木のイチゴショートケーキを食べるということは、この上ない至福の時間なのだ。
「、口の横にクリームがついてる」
「ええ、やだ、本当?」
夢中で食べていたせいか、生クリームが口についてしまったらしい。
本当に甘いものが好きなのだね、と秋は失笑をしながら腕を伸ばし、指での口についた生クリームを取る。
そしてそのまま躊躇うことなく、自らの口に入れた。甘い、と呟いてペロリと唇を舐める。
「私の生クリーム!」
「そんなことで怒らないの」
ぷうと頬をふくらますを見て、秋は必死に笑いを堪える。
しかし、ほんの一口、それも顔についた生クリームを取っただけで、「私の生クリーム」発言をしてしまうを可愛いと思う。
そんな自分に苦笑いをしてしまうけども。
「ほら、機嫌治して、」
これ以上不機嫌になられてはたまらない、と秋は自分の皿に置かれたイチゴショートケーキを一口サイズにフォークで切る。
「はい、あーん」
「秋、狡い」
「あ!そんなこと言って、ケーキいらないんだね」
「嘘です、いります、ごめんなさい」
フォークに刺さったままのケーキをパクリと食べる。
「姫、お味の程は?」
「うむ、苦しゅうない」
お互いに目を合わせてクスクスと笑った。
「おい」
「はい」
「あの二人、付き合ってるのか?」
「私の知る限りでは、まだ」
二人の雰囲気に遅れた悪魔が身体をわなわなと震わせながら叫んだ
「じれったい奴等め」