俺の妹のとその旦那である弁慶の子ども。そして俺の可愛い可愛い、目に入れても痛くないほど可愛い姪っ子―――桜桃(ゆすら)が、最近になってはいはいを覚えた。そうなると、行動範囲が一気に広がったものだから、少しもじっとしていなくなって。好奇心旺盛な性格は譲りなのか。目を離すとすぐにどこかに行ってしまうようになった。最初の頃は大慌てで探したものだが、最近では桜桃にはお気に入りの場所があるようで、大抵はその場所を探すと見つかるようになった。そのお気に入りの場所というのは、一つはのいるところで。側にやってきては、抱いて欲しいというように手を伸ばす。ああっぱり母親の温もりが一案安心できるんだろうなあ、なんてその光景を見るたびに思う。そして二つ目は弁慶のいるところ。あの弁慶の部屋にかかっている薬草や怪しげな絵(曼荼羅というらしいが、)が桜桃のお気に入りなのか、まるでおもちゃのようにいじっていることが多い。 弁慶はそんな娘の姿を見ては 「桜桃はよい薬師になりそうですね、 」なんて呑気に言っていたが俺は断固反対する。そして最後。これが一番厄介なんだが・・・最近できた桜桃のお気に入りなところがある。―――― それは 。



「・・・ 知盛ィィィィイイ!!!!」
「ククッ・・・」
「やっぱりまたお前か・・・!!!」



初めてこの光景を見たときは驚きで飛び上がったものだ。桜桃のお気に入りの場所。それは あろうことか 知盛の膝の上 、だ。現に桜桃は大人しく知盛に抱かれている。見慣れた光景になりつつあるそれに、がくっと肩を落とした。    「 俺は悪くないぞ・・・?こいつから勝手に近寄ってくるんだ、 」    そんな俺の様子を一瞥して、知盛はかすかに繭を潜めて桜桃を見る。鋭い視線。大人でも背筋を震わせてしまうそれは、子どもなら泣きわめくこと間違いない。  ・・・泣くか?  そう思って桜桃を見たが、俺の可愛い姪っ子は目を潤ませることもなく。に似た蒼目で知盛をじっと見た後、「 あーぅ 」と あろうことか笑ったのだ。(・・・ 可愛い、)



「・・・・ お前、」
「・・・・ あ ?」
「・・・ 俺のもとに来る、か?」
「は!?」



まるで面白いおもちゃを見つけたように、知盛は桜桃の頭をゆっくりと撫でた。 オイオイオイ。 知盛の台詞を分かっているのかいないのか桜桃は無邪気に声を上げて笑う。



「・・・ そうか、俺とともに来るか、」
「いやいやいやいや!ちょ、待てええええええええ!!!」




今にも桜桃を連れ去りそうな知盛の勢いに、将臣の悲鳴が館中に響き渡った。その断末魔のような叫び声を聞いて、賊が潜入したのかと刀を抜いて九郎が駆けつけるまで、あと数十秒。







きらきらひかる








「どうした!!!!?」
「九郎!!ヤバい!!!!コイツヤバイ!!!!!!」
「ククッ・・・」
「・・・ なにしてんの、あんたたち・・・」