敦盛がそっと手を伸ばすと、桜桃は小さな手の平全部で敦盛の小指を握った。まだ生まれて間もないというのに。自分の手を握るその力は思ったより強くて。感じる指先の温もりに心がふんわりと温かくなる。「敦盛、抱いてみる?」くすくすと可笑しそうに笑うに恐る恐る頷いて。「はい、ここと、ここを持って・・・そうそう、」の言葉の通りにそっと、慎重に桜桃を抱いた。


「敦盛、抱き方上手ね、」
「そう、なのか?」
「だって九郎さんや将臣が抱いたときは桜桃ったら泣き出しちゃって、大変だったんだから」
「そ、そうか、」
「きっとお腹にいたときから敦盛の笛の音を聴いていたからね、」


だってほら、こんなに安心してるもの。 はふふ、と嬉しそうに柔和に微笑んだ。腕に抱かれている桜桃は敦盛の指を握ったまま、気持ちよさそうにすやすやと寝息を立てていて。その安らかな寝顔にたまらなく愛おしい気持ちになった。  桜桃。  そっと名前を呼んでみると、指先の力が少しだけ強まった気がして、たまらず顔が綻ぶ。そっと空いている方の手で頬に触れればじんわりと感じる温かなぬくもり。腕に眠る新しい命の存在。それを自分が抱いているというが何とも不思議だった。けれど。ああ。なんて。なんて。


「・・・・・、」
「ん?」
は今・・・幸せか?」
「・・・とても幸せよ、敦盛は?」
「・・・・・が幸せなら、私は幸せだ、」









きらきらひかる











なんて幸せなことだろう。そう思わずにはいられなかった。
―――・・・ああ、ずっと君に会いたかった。