「もう必要なものは全部買ったよな?」
「将臣がね」
「来る度に何か持って来てくれますからね、お陰さまで何もすることがありませんよ」
「まあな、ちなみに今日はこんなものを持ってきたぜ!」

玩具だ!じゃーんと今まで何処に隠し持っていたのかたくさんの木彫りの彫刻を将臣は持っていた。犬、猿、鳥・・・愛らしい瞳を持った数種類の動物の彫刻が将臣の手に収まっていた。まったくまだ生まれてもいないのに・・・これを使うのは大分先だということにこの兄は気付いているのだろうか、いやきっと気付いていないのだろう・・・と弁慶は苦笑いを一つ。もしかすると子どもの誕生を一番楽しみにしているのは私たちよりも、実は将臣の方かもしれない。

「・・・将臣ってば、本当に楽しみなのね」
「当たり前だ、叔父さんなんて呼ばせない『将臣くん』って呼ばせるに決まってんだろ」
「ええー・・・それはちょっと、」
「じゃあ僕は・・・」
「いやいやいや!」
「あ?弁慶なんて『親父』で十分だろ」
「・・・なんですって?」
「弁慶は『親父』で充分だろ」
「言い直さなくて結構ですよ、じゃあ将臣くんは『おっさん』で充分ですね」
「んだと・・・絶対に語尾はハートマークで呼ばせるね、絶対に!!!!」
「誰がさせますか」

なんて大人のくだらない会話!ついていけない、とは三人分のお茶を入れに席を立った。後ろから聞こえてくる二人の騒がしい声に呆れたように溜め息をつきながら、は自身のお腹をそっと撫でる。

「・・・貴女が生まれてきたら、大騒ぎになりそうね」





きらきらひかる








その通りだ、と言わんばかりに大きくお腹を蹴ってきたわが子に、は苦笑いをした。