きみはぼくのもの
セラス湖の湖底から姿を現したのはシンダル族の古城
ツヴァイクとローレライは憤怒して反対したが、万丈一致により本拠地となったこの城は
長い歴史をとても湖の中で眠っていたとは思えない程、要塞としての優れた機能を持っていた
「防音がしっかりしてそうで夜も安心ですねー」
そこを気にするのかと、一体部屋に誰を連れ込むつもりだと内心では呆れながらもそうだね、と曖昧な笑顔を浮かべていたであったが
カイルがの両手を掴んで、自分の手で包み込むように持ちながら微笑んでいるのを見て、その笑顔は一変して鋭い顔になった
「カイルって防音なんて細かいことを気にするのねーちょっと以外」
「いや俺としては別に聞こえても構わないんだけどね、見せつけにもなるし…イタッ!!」
見せつけ?と疑問の色を浮かべ考え込んでいるの肩を掴んで後方に引っ張れば、華奢な身体は簡単に自分の腕に包まれて
涙目を浮かべながら足を押さえてこちらを睨むカイルに、いつも口先だけの貴族に向けるような社交的な笑顔で微笑み
「悪いけど、の相手は僕って決まっているから」
の腕を掴んで自分の部屋に向かい、パタンと扉を閉めれば、後ろで悪態を吐いていたカイルの大声がさっぱりと聞こえなくなった
やはり防音設備は万全らしいと感心する
「えっと、あの、王子?」
「ねえ、」
目を白黒させながらこちらをじっと見るに至極柔らかな笑みを一つ
少し紅く染まった頬を優しく撫でて、耳もとで囁く
「カイルが言ったことが正しいかどうか試してみない?」
何を?と尋ねようとしたの言葉を己の唇で塞いで
こんなに好きでごめんね、
でも謝ってなんかやるもんか