|
「を傷つけようとするなんて、100万年早いよ、」 鮮やかな剣さばきでモンスターを一撃で倒したリヒャルトには口をぽかんと開けた。これは、噂以上の実力ではないか、と彼の少年のあどけなさが残る横顔をじっと見やる。これが、リンドブルム旅団、切り込み隊長の実力。あんなに可愛い顔をしているのに、顔に似合わず、彼は敵の息を止めることに何の躊躇もしない。頬についた返り血を手で拭って、そしてそれを赤い舌で舐める。その姿が妖艶で、はぞくりと背筋を震わせた。しかし、同時に綺麗とも思った。彼には、赤がとてもよく似合う。 「、大丈夫?」 噂以上の彼の剣さばきを初めて目の辺りにし、リヒャルトに声を掛けられても、あまりにの衝撃のせいか、反応が僅かに遅れてしまった。 「…あ、はい」 「もしかしてってば、僕に見とれてた?」 「ばっ!!ち、ちが…!」 「もーう、照れなくていいのにー」 「ねえ、」と彼は腰を抜かしている私に顔を合わせるようにしゃがみ込んで、そして天使のような笑顔を浮かべて言ったのだ。 お嬢さん、僕に溺れてみませんか。 (この言葉に、堕ちた) |