どうか生きていて
きみには生きていて欲しいから、例え遠く離れていても、笑って生きていて欲しいから、僕を捨てて逃げても良いんだよ
と言ったら、
女王騎士をバカにしないで下さい!
と怒鳴られて、すごい剣幕で怒られた
「…王子?」
無我夢中で彼女の白い手首を掴み、そして自分の腕の中へと閉じ込めた
その身体はあまりにも細くて、弱々しいものだから、つい目を見開いてしまった
だって彼女は一人の少女であることを忘れさせてしまうくらいのものを、多く持ち合わせているから
「…王子?どうしました?」
でも、どんなに大の男顔負けの強さを持っていたとしても、彼女がいつも自分を優しく包み込み、癒してしまうような柔らかさや
ほら、今こうやって自分の髪を撫でる柔らかな手つが、すべてが、きみが女の子だっていうことを表しているんだ
「ねえ、」
「はい、何でしょう」
「これは命令だよ、僕から離れないで側にいるというのなら、聞けるよね?」
今から紡ぐ王子から女王騎士に対する命は、とても矛盾したものだと思う
それは、生きていて欲しい、と願っておきながら、常に死と隣り合わせという不利な条件を抱えている僕に縛り付けようとする言の葉
「生きていて、僕の側でずっと」
の瞳が揺れた
驚きの色が顔に広がた、けれども、それはすぐに僕の大好きな笑顔に変わって
「はい、それが王子の御命令でしたら」
と、嬉しそうに言うものだから
そんなに満面の笑顔で見つめられたら、やっぱり離れるって言っても放してなんかやるもんか、とが心に決めたことは言うまでもないこと
にげられないよ、
にがさないよ、
捕らえた魚はなしてやらない